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リュートによるルネサンス・バロック音楽を中心に綴ります
by nsckk-lute
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バロックリュートの修理完了

木曜日の朝、遂にバロックリュートの修理完了。
表面板が10cm程横に裂けて縦割れが大小8箇所もあり
おまけにブリッジとバーの接着にアロンアルファを使用してあったので、
果たして自分で修理が当初出来るかどうか正直な話、自信が無かったが
完了することが出来たのは、これから先も自分の楽器に関しては
自分でやって行ける自信がついた。
一番苦労をしたのは何と言ってもアロンアルファを綺麗に削り取る事だった。
僕としては後々の事を考えて、修理にはどうしても膠を使用したかったので、
兎に角アロンアルファを完全に綺麗に削り取る事だった。
ちょっと油断すると際の板を刃が削ってしまうので
慎重に慎重を期して作業を進めた。困難を極めたのは夏目冬目で凸凹になった
所のアロンアルファの除去だった。後はちぎれて穴の開いてしまった箇所に
膠で練った大鋸屑を詰めるのに適度な硬さを作るのに手間取った。
表面板と仕上げの羊皮紙を貼るのはエリック(フランス人のリュート製作家)に
教えてもらった方法で作業を進めたら綺麗且つ楽に貼る事が出来た。
僕なりに少しアレンジしたら、メンディングテープは1工程分で済ませる事が出来た。
これは画期的だ。経済的。
古くなったフレットを新しいガットに張替え、弦を張ったら、
実に見栄えのするリュートになった。
矢張り、リュートは弦を張ると顔ががらりと変わる。
その後、午後から古典楽器センターにリュートを教えに行った。
少し疲労感がある。
by nsckk-lute | 2010-09-03 01:21 | 楽器
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